ーあれからもう6年半も経つのか。
当時26歳だった僕は、なぜかゲイのおっさんにお持ち帰りされてしまった。
※僕はゲイではありません。
※僕は同性愛否定派・反対派ではありません。
※このストーリーに同性愛者を否定・中傷する目的はありません。
※この話は、別途ストーリーズ.jp(
storys.jpのほうが会話形式で臨場感があるので、初見の方はそちらをおすすめします。
▶ゲイのおっさんにお持ち帰りされた話 )にも掲載しています。
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当時の僕も当時のゲイのおっさんも少しは報われます。
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【さて本章】
この日は意中の女性と食事の予定があった。
いわゆるデートだ。
19時に仕事を終え、いち早く会社を出る。
向かう先は”わたしとあなたのオサレスポット恵比寿”(公式でそんなキャッチフレーズはない)。
先に恵比寿で待ってくれていた友達と合流して、いざニューオープンした知人の店へ。
開店祝いの黒糖焼酎「長雲 一番橋」(とてもおいしいよ!)を店長に渡し、
やいのやいの2人で飲み語る、語る飲む。
1時間半ほどいたであろうか。
おなかもいっぱい(うちの妹に言わせると、おなかイパーイ(*´д`*) )
になったところで場所を変えることにした。
2件目は言わずと知れた恵比寿の人気店「ZEST」。
最高の雰囲気でおいしいお酒を堪能。
やっぱり恵比寿ZESTは今日も最高だ。
やいのやいの友達と2人で飲み語る、語る飲む。
なんと楽しいことでしょう。
ここは竜宮城か?
おっと時間は24時。友達は終電間近だ。
気にせず飲もうと持ちかけたが断られる。しゅん。
残念だがどうやら竜宮城から帰らねばならないようだ。
あぁ黄金の時よ、また会おう。
友達と別れ、いそいそと終電間際の電車に駆け込む。
車内は残業帰りの疲労困憊サラリーマン(略称:サラ疲ーマン)や酔っぱらいなどの若干のカオスを漂わせつつ、少し混雑していた。
運良く途中で座席に座ることができたが、これが良くなかったのか座った途端に頭と体を脱力感が襲う。
いや~、今日は結構飲んだなぁ。
あぁ、 、、
下心を捨てて、、、
あたまの回転緩めたら、、、
だんだん、、、
だんだん、、、、、。
・・・・・・はっ!
・・・ここはどこだっ!
眠さでまぶたがあまり開かないが、ぼんやりと駅名がわかるものを探す。
(駅名は伏せておこう)
なぜ、最寄り駅まで行かず途中駅で降りてさらに駅のホームのベンチに座っているんだ?
人間、寝る直前の記憶ってないよね。
時間は?
・・・あぁ、終電がない時間だ。
しょうがない、タクシーで帰るか。
そんなに遠くない。
腰をあげようとしたそのとき、知らないおっさんが登場した。
いつからいたんだ?
50代前半くらいであろうか。
俳優の斉藤洋介似の、まさに「おっさん」がそこにいた。
おっさんは言う。
「なに、終電乗り過ごしたんでしょ?うちで飲もうよ。そんで、よかったらうち泊まっていきなよ。わたしもヒマだからさ。」
悪い人ではなさそうだ。
まあ、ヒマなんだろう。
知人で似た経験(居酒屋で隣り合った既婚サラリーマンと意気投合してその人の家で飲み、泊めてもらい、朝は奥さんの手料理まで振る舞ってもらった)をした方がいたので、僕も経験してみようという思いで二つ返事で承諾した。
駅を出でおっさんの家に向かって歩く。
歩いている間に僕の人生相談。
社会の先輩にご指導・ご鞭撻を受ける。
おっさんは仕事ができそうで結構な給料をもらっていそうだ。
身なり、話しぶり、考え方で伝わってくる。
話し方には自信があふれており、論理的に話し、すべてを的確にそして説得力とともに解答をくれる。
僕は今日、人生の師に出会ったのだろうか !
にー「あ、すいません、そういえば名前伺っていいてすか?」
おっさん「ん?うん、まあいいじゃないか。」
おっさんに名前を聞くと濁した。
うん?うん、まぁいいか。
にー「僕はにーって言います。よろしくお願いします。」
おっさん「ん?うん。」
なんだろう?名前のやりとりとか自己紹介への興味の無さが半端じゃない。
まぁいいか。
20分ほど歩いたところで、おっさんの家についた。
30階建のデカマンション。
その29階、4LDKほどの広さに1人暮らし。
なんてもったいない。
洗面台に至っては3つ並んでいる。
なんてもったいない。
洗面台が2個同時に壊れても、困らないではないか。
しかし、家のなかはどこも閑散としている。
1人分の荷物を、片付けずに4部屋に分けてドサッと適当に置いているイメージだ。
生活感もほとんどない。
本当にここに住んでいるのか?
リビングに通されて、赤ワインを頂く。
グラスは見たところバカラ(1個で10万円くらいするやつ)。
やはり金持ちだ。
いい機会なので仕事の相談、恋愛相談など、相談ばかりして自分の利を上げる。
やはり、できるおっさんだけあって説教上手だ。
恋愛相談に至っては、
「なんだ!情けねぇ!好きって言えばいいじゃねえか!」
など、たくましく背中を押してくれる場面もあった。
しかし、おっさんにもう一度名前を聞くと、やはり答えない。
これはちょっと怪しい気がしてきた。
名前を言いたくない真意がわからないので、警戒しながらワインを飲み、話を続ける。
酒はよく勧めてくる。
かなり怪しい気がしてきた。
仕事や恋愛、人生の考え方など深イイ話が進むなかで、おっさんのはなった衝撃の一言が、おっさんの真意を出すきっかけとなった。
おっさん「・・・なるほどな。」
おっさん「ところで・・・。」
おっさん「オ○ニーは週何回くらいするんだい?」
にー「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・え???」
おっさん「オナ○ーは週何回くらいするんだい?」
おっさん「2回くらい?」
にー「あぁ、いや、あのー、○○○○○○○(にー保護加工)くらいですかね。」
答えちゃうお茶目なにー。
おっさん「わたしは、週2回くらいだけどね。この歳でも全然いけるんだよ。」
おっさん「きみは、男の人とそういう行為(性行為)したことあるの?」
にー「いや、ないですよ。僕完全にノーマルですから。」
・・・なるほどーーーーー!
そういうことかぁぁぁぁぁ!
このおっさん・・・ゲイ(GEY)だぁ~~~!!!
しかし、ここでおっさん(GEY)を否定してヒートアップさせちゃいけない。
そうだ!
こういうときは、YES→BUTの法則(「はいそうですね。ただし、わたしはこう考えています。」という、相手の考えを否定せずに自分の考えを通すビジネス手法)だ!
にー「あの、もしかして、同性愛者なんですか?」
おっさん「うん!」
にー「(元気な解答!大変よろしい!部長に昇進だ!)」
にー「なるほど。僕、同性愛は否定はしてないんですよ。ま、僕はそういうのは全くないですけどね。」
決まった!どうだ!?
おっさん「なるほどね。」
おっさん「ただ、私はね、若い子にそういうことする代わりに、まあ、お金を援助してあげたりしてるんだよね。」
ぐあー!!!
YES→BUTがえしか~~~!!!
さすが仕事ができる50代!!!
しかも、お金を援助って、
GEY版援助交際!!!
援助GEY際!!!
援助GEY祭!!!
恐るべし日本経済!!!
にー「そ、そうなんですか。いるんですか?それでやるって人。」
おっさん「結構いるよ。」
結構って・・・。
そんなにやってきてんのかい。
おっさん「この前もねぇ、大学生の子がねぇ、初めてなんていってたけどウンニャラカンニャラ・・・・・・」
―ここからは延々ゲイトークが続く。
思い出に残る性行為体験談など、欲しがっていない情報のシャワータイムだ。
大学生時代に体育会系の部活で、ゲイの先輩に命令されてそっち系の性行為をしたことが始まりだったということも聞いた。
そういえば僕の寝る布団がない。
にー「あの、僕どこで寝ればいいんですかね?」
おっさん「大丈夫。そこ(ソファ)で寝たら布団に運んであげるから。」
まぁ!なんて安心なのかしら!
・・・。
そんな提案に同意するバカがいるか!
にー「いやいや、僕、寝る場所もわからなかったら落ち着いて飲めないですよ!絶対教えてください。」
おっさんはしぶしぶ布団をリビングに持ち出してきた。
2個。
あんたもここかい!!!
気を使ってか、布団はL字に並べた。
にー「僕、そっちのケないですからね!!!無理矢理とかしないでくださいね!!!」
おっさん「そんなことしねぇから大丈夫だよ。安心しろよ。」
発言と言い方はシブイ。
これでゲイじゃなかったら、頼れる社会の先輩なのだけど。
寝場所を確認したところで、またリビングでワインを飲んで・・・ゲイトーク再開。
ただし、このおっさん確かに無理矢理とかちゃっかりとかはしてこなそうだ。
社会的地位も守らなきゃいけないだろうし、もめごとは避けたがるだろうし。
ましてや警察沙汰なんてことになったらおっさんの人生が終わってしまうからね。
このおっさんはそんなリスクは犯さない。
そうはいっても、話しの最中、僕は何度も手を出してくるなよと念押しした。
万が一にも隙を狙ってくる気持ちを残してはいけない。
そう。もはやこれは戦(いくさ)なのだ。
※ おことわり
この先のおっさんのアクションは気持ち悪さアップするので、
苦手な人はこのあたりで読むのやめることをオススメします。
それを覚悟のうえで読んだら、文句言わないでね。
夜中の3時になり、そろそろ寝ることにした。
寝巻きを借りて電気を消してお互いの布団に入る。
L字だから、僕が縦に寝て、おっさんが僕のあしもとを頭にして横に寝ることになる。
そう、これもまた戦の始まりだ。
これまでが空中戦だとすれば、これから先は地上戦。
一層気が抜けない展開となる。
真っ暗ななかでも、寝際に続くゲイトーク。
際立ってゾワッときたのが、この発言。
にー「へー。そういうもんなんですね。」
おっさん「私はね、口でしてあげるのが好きでね。」
おっさん「この前の若い男の子なんてね、元気でさ、そういうケは無かったみたいなんだけど、口で3回もいったからね。」
これはキツイ。
にー「はぁ。」
そして、見ないように気づかないようにしていたが、やはりどうしても確実におっさんがしてることがある。
話している最中、暗闇のなか、おっさんの布団の中央あたりが小刻みに上下に動き続けているのだ。
・・・そう!
しているのだ!
週2回のうちの1回分を。!
今。
ナウ。
ジャストナウ。
バイマイサイド。
手を出してくるなよと、さらに5回ほど念押しして、
僕は寝た。
その日見た夢は、笑えることにおっさんに追いかけられる夢だった。
おっさんがマンション内で襲ってきて、僕は逃げ惑いながらこっそり警察に電話して通話中のまま携帯を隠しておき、警察の助けを待った。
マンションに警察がきておっさんは捕まった。
僕はおっさんの家(ゲイハウス)を出た。
しかし、捕まったはずのおっさんが帰路に着く僕を追いかけてくるではないか。
無表情で走ってくる。
目的はおっさんの好きな、口ですること。
なぜか遊園地のなかを走ったり、色んなところに登ったりして逃げるが、おっさんを振り切ることができない。
プレハブの屋根に登っている途中についに捕まってしまい、そこで目が覚めた。
ケツは!?
・・・痛くない。
布団・服・体になにかついていないか?
・・・ついていない。
どうやら事なきを得たようだ。
起きて着替えて自宅へ帰ろう。
おっさんが律儀に途中まで送ってくれた。ジャージにセカンドバック姿で。
完全に普通のシブイおっさんだ。
これでゲイとは。
大きい道まで出たところで、もう2度と会わないであろうおっさんと男気あふれる硬い握手を交わし別れた。
その後、タクシーをつかまえて自宅に帰った。
頭の中では、ずっと、TRFの名曲「BOY MEET GIRL」が、
「BOY MEET GEY~♪」と歌詞を変えて流れていた。
ウマイ自分に思わず笑ってしまった。
皆さんも、オ○ニーの回数を聞いてくるおっさんには気をつけて欲しい。
おわり。
この話は、別途ストーリーズ.jp(
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